🇮🇹 ウンブリア州(Umbria)徹底解説

― サグランティーノとオルヴィエートを軸に覚える ―


🧭 地理と気候

  • イタリア中部の唯一の内陸州(海に面していない)。
  • トスカーナの東隣、マルケの西隣に位置。
  • 丘陵地帯が70%以上を占める。
  • 気候は大陸性気候で昼夜の寒暖差が大きく、ブドウの酸を保持しやすい。
  • 土壌は石灰質や粘土質が多く、しっかりとした骨格のワインを生む。

👉 ワインは「バランス型で落ち着いたトーン」──トスカーナよりも素朴で、マルケよりもコクがある。


🍇 主なブドウ品種

白ワイン用

  • グレケット(Grechetto)
     → ウンブリアの代表的在来品種。厚みと香りがあり、トスカーナやラツィオでも使われる。
     → 洋梨やハーブの香り、アーモンド的な苦味。
  • トレビアーノ・トスカーノ
     → ブレンドに多用される。クセが少なくフルーティで軽快。
  • マルヴァジーア・ビアンカ
     → オルヴィエートの香りの骨格。華やかで柔らかい。

赤ワイン用

  • サグランティーノ(Sagrantino)
     → ウンブリアの象徴。
     → ポリフェノール含有量がイタリアでもトップクラス。
     → タンニン強烈で、熟成に10年以上かけることも。
     → 現代的な造りでは果実味を前に出し、樽熟で柔らかく整える。
  • サンジョヴェーゼ
     → 他州同様にブレンドのベースとして。酸があり柔らかい。

🍷 代表的なワイン・DOCG/DOC

名称タイプ特徴
Montefalco Sagrantino DOCGサグランティーノ100%。力強く濃密、10年熟成型。ドライ&パッシート両方あり。
Torgiano Rosso Riserva DOCGルンガロッティ社が確立。サンジョヴェーゼ主体で上品・食中向け。
Orvieto DOCトスカーナと県境の街オルヴィエート周辺。辛口〜甘口まで幅広く、軽快で親しみやすい。
Colli del Trasimeno DOC赤白グレケットやガメイ(フランス由来)なども栽培。新しい挑戦的産地。
Montefalco Rosso DOCサンジョヴェーゼ+サグランティーノ+メルロー。親しみやすい中庸タイプ。

🍇 ソムリエ試験的ポイントまとめ

覚えるべきキーワード意味・関連
ウンブリア=内陸州唯一気候・地理問題で頻出
サグランティーノ=強タンニン赤ワイン構成要素の出題で重要
モンテファルコDOCGの中心地名。地図問題でも要注意
オルヴィエート=白の代表ブレンド構成や辛口・甘口分類で出題
ルンガロッティトルジャーノを世界に知らしめた生産者

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